【玄海原発 佐賀県が第三者委員会設置へ 知事意向】

 

9月2日に、山口祥義佐賀県知事の定例記者会見が開かれました。
http://www.saga-chiji.jp/kaiken/20160902/

この日に規制委の現地調査が行われるなど、再稼働の動きが進められる中で、原発関連の質疑もいつもより多くありました。新聞報道にもあらかた書かれていますが、ぜひ発言全文をお読みください。以下、知事発言のポイントと、それへの私達の対策についてのメモです。
再稼働の権限を握る佐賀県知事に対して、私達がどう対峙するか、最大の焦点となってきます!

1.鹿児島県知事が原子力問題検討委員会の設置を表明したことで、立地県で第三者的な専門委員会が設置されていないのは佐賀県だけになる。これを受けて佐賀県でも「委員会をつくることを検討する」と言わざるを得なくなった。どのような委員会の構成にするのかが次に問題となる。

2.県が検証すべき具体的な論点について記者から問われて、「悪天候時の避難訓練」「基準地震動」「免震棟」「熊本地震のような連続災害の中での屋内退避の問題」などを挙げ、「そのたびに検証はしている。いずれ我々の考え方を示す」と答えた。「そのたびに検証している」というが、これまでに検証の中身を聞いたことがない。早くに明らかにし、堂々とオープンな場で具体的に議論すべきだ。

3.再稼働について20市町の首長の意向を聞くことについて、前回会見同様、言及。住民から各首長への働きかけが大事だ。

4.知事が「再稼働の是非」をどう考えるかは、「規制委員会の審査をしっかりして、県民の意見を聞いて、その上で再稼働とする方向については、もうずっと一貫して言ってあります」と答えた。県民や市町首長の意見を聞くポーズは見せるものの、「一貫して再稼働賛成」であり、知事の本心を見誤ってはならない。

5.熊本地震も踏まえた避難計画の課題について「10月10日の避難訓練で実証する」と答えた。避難訓練について、市民が見学・監視に行き、問題点を具体的に追及していく必要がある。事前学習がかなり重要だ。

6.再稼働に関する住民説明会については「基本的にやれることは何でもやっていきたい」と答えた。市民から「やれること」をどんどん要請していこう。
なお、知事は6月の署名受け取り時に「佐賀県だけの問題ではない。長崎県、福岡県とも関係してくる」と発言。長崎県民や福岡県民からも、同意権限を有する佐賀県知事に対して、たくさん意見や要請をしていいと思う。

 

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平成28年9月2日 佐賀県知事定例記者会見録 原発関連
http://www.saga-chiji.jp/kaiken/20160902/

<原発関連その1>
○NHK
 玄海原発について、きょう、まさに規制委員会の現地調査が行われています。再稼働に向けた審査のステップが確実に前に進んでいる状況だと思うんですけれども、先般、知事がおっしゃっていた20の市町の首長さんとの意見交換をされたいというお話でしたけれども、その機会は、具体的な時期だとか、形式だとか、そういうようなことは知事の中でお考えが進んだ部分がありますでしょうか。
○知事
 まず思っているのは、いずれやってくる、我々としてどういう意見を出していくのかというタイミングの中で、20の首長さんと話す機会をつくっていこうかなと思っておりますけれども、これも毎回申し上げておりますように、この審査が進んでいく中で、国の考え方を聞いて、その後のあり方を考えていきたい、その中で、20人の首長さんの意見を聞くタイミングも考えていきたいと思っています。
○NHK
 もう少し国の考えみたいなものを、この後聞く機会を県として持ってからという。
○知事
 基本的に設置変更許可が行われる前、きょう規制委員会が現場に行っていますよね。これは大部分進んだということかなと私も思っていて、そこから許可までの間にパブリックコメントも含めて、いろいろな流れがあります。その間に我々として、どういう流れになるのかもしっかりと検討して、許可があると、国のほうから話があって、どういう進め方にしましょうかと。それは個別に各地域ごとにやるという国の話があるので、その中で我々としての地元の思いも伝えながら、その後の手続をやっていく流れになるのかなと思っています。
○佐賀新聞
 原発に関して、知事はかねがね幅広く意見を聞く姿勢を示していらっしゃると思いますが、その中で、佐賀県だけ第三者的な専門機関というか、第三者機関の組織がない状況に今なっていると思うんですけれども、鹿児島も新しい知事が誕生されて、設置する意向は示されているんですが、知事として、佐賀県にそういう専門家なりなんなりの意見を聞く場みたいなものは設けられるような考えはあるんでしょうか。
○知事
 前から申し上げているように、佐賀県はできるだけ多くの方々の意見を聞きながら、それを公開してやっていきたいという思いはあるわけですけれども、ずっと悩んで考えていたのは、それは本当に委員会という方法がいいのか、委員会という限られたメンバーでなくて、もっともっと多くの方々の意見を聞いて、それを示していくというやり方がいいのかというのは、今考えているところでもありますけれども、ご案内のとおり、同じ九電の鹿児島県庁がそういったことを考えておられて、もしうちの県民の皆さん方が、何かちょっと不安だなと、もし思われていることが多いとしたならば、それは私の本意ではないので、委員会というものをつくって、それ以外の皆さん方の話もしっかり聞いていくやり方も検討しなければいけないかなと思っています。
 いずれにしても、我々の検証のやり方は、今、部内で検討しておりますので、その中で、それも検討していきたいと思っています。
○佐賀新聞
 国から来た後で意見を聞いた上での判断だと思うんですけれども、知事としてそういう意見を聞いた上での判断基準というのは、どういうふうなものを今想定されているんでしょうか。
○知事
 もともと私は、今いろいろな県でいろいろな検証も進んでいますし、もちろんさまざまな論点も出てきているので、そういったところをしっかりとよく我々自身も佐賀県に置きかえて問題がないのかどうか一個一個しっかり整理をしていって、来るべきそういう時期になったときに、我々としての考え方もお示しして、県民の皆さん方にどうお考えなのかしっかりとお伺いをして、もちろん県議会の皆さん方の話も聞いて、我々としての考え方を示していくという大きな流れだと思いますけれども、個別にそれをどうやっていくのかということについては、今、中で議論をしているところです。
○佐賀新聞
 そのいろいろな論点というところを今具体化していただくことはできますか。
○知事
 多くの問題点があります。最近でいえば高浜の避難訓練がいろんな天候の問題によって、なかなかうまくいかない問題とか、基準地震動とか、あと免震棟の問題だとか、あと熊本の場合のように連続して起こる災害に対して、屋内退避がどうなのかとか、毎回毎回いろんなことがこうやって出てくるので、そのたびに我々として大丈夫だろうかという検証はしているので、そういった多くの問題について、いずれ整備して、我々の考え方も示すときがあると思います。

 

<原発関連その2>

○西日本新聞
 原発のことで改めてお伺いしたいんですけれども、現地調査がきょう行われていますが、最後と言われています。改めて、知事の現段階での再稼働の是非をお聞かせください。
○知事
 この問題は、規制委員会の審査をしっかりして、県民の意見を聞いて、その上で再稼働とする方向については、もうずっと一貫して言ってあります。ただ、先ほど言ったさまざまな論点もありますから、そういった問題についてしっかり確認作業をした上でということなので、そういった方向でこれからも考えていきたいと思います。
○西日本新聞
 お答えが重複してしまうかもしれないんですけれども、そちらの判断時期の表明、それはいつごろになると考えていらっしゃいますか。
○知事
 今、審査の最中ですけれども、これは本当に先が見通せないです。ただ、その中で、きょう現地調査が入ったことを考えると、今までの、ほかの原発を考えると、これから数カ月の中でいろんなことが行われていくのかなというイメージは持っています。
○西日本新聞
 あと、原発の重大事故時の避難計画についてお伺いしたいんですけれども、今、現段階での避難計画では、5キロから30キロ圏の住民は屋内退避が前提になっていますけれども、熊本地震では、多くの道路とか建物とかが損壊して、計画に無理があるとか、屋内退避は大丈夫なのかという声が住民のほうからも出ていますけれども、避難計画についての見直し、こちらはどう考えていますでしょうか。
○知事
 これはやはり国のほうの指針を直す作業、検証する作業はもちろんやっていただきたいと思うんですけれども、私が現時点で思うのは、やはり原子力があってもなくても、地震がさらに連続する可能性は、今回の熊本地震でも実証されたわけですから、要するに地震が起きたときに、原子力の緊急事態が起きてようが、起きていまいが、まず、自分の家にいるよりは、例えば体育館だとか避難所だとか、そういったところに避難していただくことを習熟していくことは大事だろうと思います。今回、10月10日に訓練もありますから、そういったことも含めて、実証する場にしていきたいなと、同じ論点としていきたいなと思っています。
○西日本新聞
 先月の会見でもありましたけれども、再稼働に関する住民説明会、現時点で開催の考えはありますでしょうか。
○知事
 これから皆さん方に、どういうやり方をやるかということの中で考えていきたいと思いますけれども、基本的にやれることは何でもやっていきたいなと。今までの他県の例も参考にしながら、プロセスを大事にしながらやっていく中で、そういったものも考えていきたいと思いますし、そのときにはそれぞれ説明する主体もあるわけですから、そういったところとも相談しながら、どういったやり方にするのか考えていきたいと思います。
○西日本新聞
 説明する主体というのは、九電ということでよろしいでしょうか。
○知事
 九電が説明する場面もありますし、国が説明する場面とかあると思うんです。県民の皆さんとか、市町の状況だとか、そういうことに応じて、そういったところについて考えていきたいと思います。