【「一人ではできないが、みんながいるから頑張れる」~提訴10周年年次活動報告会】

7月25日、「提訴10周年年次活動報告会」を無事終えました。

2010年8月9日の玄海MOX裁判提訴から10年を迎えるにあたり、仲間のみなさんと歩んでこれたことを振り返りながら、今年度中に見込まれる全基差止裁判と行政訴訟の判決へ向けて、気持ちを新たにしました。

冠木克彦弁護団長にはzoom(ネット)を通じて、大阪から「原発は憲法違反だと思いませんか?」と題して講演いただきました。

冠木さんは、原発の配管が高圧・高温の水にさらされ過酷な状態にあることなどを触れながら、「私達は今、目の前にある玄海原発に対して闘っている。同時に、反原発は憲法に保障された平和的生存権を守る闘いでもある」と、この裁判闘争の意義を語られました。

裁判勝利へ向けて、今後ともご支援よろしくお願いいたします。

 

<ごあいさつ> 「玄海原発MOX使用差止・全基運転差止」10年間の裁判闘争・結審へ

 

 平素より当会の運動へのご支援を賜り、誠にありがとうございます。

 この度の新型コロナウイルス禍の下、日本中で豪雨災害が続いております。被災されたみなさまには心からお見舞い申しあげます。

 今年で提訴10年目となります。美浜の会の小山さんはじめ5人の弁護団のみなさまと多くのみなさまの支えで九電と国を相手に闘ってくることができましたことに、心から感謝いたします。

 

 2006年2月7日古川元佐賀県知事の「プルサーマル安全宣言」が運動の始まりです。

 「プルサーマルとは?原発とは?」と学んで知って、自分の命と暮らしのことだとわかり、原告団を結成し裁判に訴えました。そして4つの裁判と進めてきました。

 

玄海のプルサーマル事前了解で六ヶ所再処理工場が動いた

 2006年3月26日(日)、二階経産大臣は佐賀県庁を訪れ、古川元佐賀県知事の「プルサーマル計画事前了解」を年度内ぎりぎりに取付けました。この日、私たちは日曜の県庁に集まり、一日中抗議活動をしました。佐賀県知事の事前了解で、青森県六ヶ所再処理工場が動く条件が整い、05年度の最終日06年3月31日に日本原燃はアクティブ試験を開始しました。しかし、この日行った作業は使用済み燃料をほんの少し移動しただけ。日本原燃は、わずか1日作業しただけで1年分の再処理費用2800億円を受取る事になったと報道されています。再処理費用は、すべて原発を持っている各電力会社が負担しています。このお金は当然私たちの電気料です。

 

 私たちは、06年10/3~12/3「プルサーマル計画受け入れの賛否を問う県民投票条例制定請求」の署名運動を実施。49,609筆(佐賀県民有権者の1/50以上有効署名数が必要、その3.5倍)を佐賀県議会へ提出。臨時県議会(07年1/30~2/2)の結果、自民公明議員らの反対多数で否決。「議会制民主主義が機能している以上は、県民からの負託を受けた長と議会とが責任を持って県政を運営していくべき」という理由でした。その後も地道な運動を続け、2010年2月裁判を決意しました。

 

玄海3号機で日本初プルサーマル発電

09年12月2日、九電は玄海3号機で国内初プルサーマル運転を強行。

10年8月9日 MOX使用差止裁判提訴(以降4件の裁判に運動を進めていきました)

10年12月9日 運転開始1年後、1次冷却水中の放射性ヨウ素漏れ事故で、玄海3号機は止まる。

11年3月11日 MOX裁判の第二回公判(佐賀地裁)当日だった。突然の大地震のニュースに裁判

       所内は不安の声と、家族知人へ連絡を取る人で騒然とした。

 

 3・11以降は、東京電力の起こした福島第一原発事故と、その甚大なる犠牲を学びとして活動してきました。原発は何万年先の人たちにまで「負の遺産=核廃棄物」を残すことになります。一人ではできないことも仲間がいるから頑張れます。核の平和利用はありません。原発=放射能と人類は共存できません。

 

 20年8月28日佐賀地裁で結審します。可能な範囲でご参加をお願いいたします。

 コロナ禍と水害と大変な状況で、どうぞみなさん、お体を大事になさってください。

 

玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会 代表 石丸初美


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当日プログラム(活動年表)
20200725提訴活動報告会プログラム●.pdf
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