【「安定ヨウ素剤の全住民事前配布を求める要請」に対して唐津市から回答】

「UPZでの配布実績は?」→「0.4%」
「薬局方式の協議は?実施はいつ?」

  →「具体的にはまだ言えない。国が…」

「優先すべき3歳未満児の人数は?」

  →「今は分かりません」
「高線量での避難指示。被ばく前提ですよね?」→「・・・」

 

11月30日に唐津市に提出した「安定ヨウ素剤の全住民への事前配布を求める」要請書に対して、今日12月25日、唐津市から回答がありました。堀田信保健福祉部長から文書を受け取り、面談してきました。

 

冒頭、部長から、提出時に立ったままでの対応だったことへのお詫びがありました。これは前回その場で抗議していたことがよかったと思います。今日は座って、50分時間をとってもらいました。
文書と口頭での回答は、安定ヨウ素剤配布という、放射能から市民の命を守る上で極めて具体的な手段の1つであるにもかかわらず、主体性がまったく感じられず、基本的な数字や認識さえも答えられない、お粗末なものでした。

 

<唐津市の回答 主なもの>
①唐津市のUPZでのこれまでの配布実数を聞いたところ、480人、対象住民の0.4%にしか配布していないことが分かりました。
②そのうち3歳未満を対象とするゼリー剤の数を聞きましたが、担当者は勘違いして別の数字を言い、やっとのことで「PAZのゼリー剤は12人」とだけ回答。対象となる3歳未満児の全体の数(PAZとUPZ)を聞くと、その場では答えられませんでした。最優先すべき対象者の基礎数も把握していなかったのです。
③国も認めた薬局方式へ向けて、どこまで進んでいるかについて、「即時に実施するのは困難」と文書回答。「いつまでに実施するつもりか」と口頭で聞くと、「国の方で全国医師会、薬剤師会と協議しているので。市では具体的にはまだ・・・」というばかりで、市としてはまだ何も進めていないことが分かりました。市が主体的に地域医師会などと、今から協議を進めるべきだと求めました。
④避難計画ではUPZは実測値で高線量になってから避難指示が出されることになっている、つまり、被ばくが前提となっていますが、「そうなっていますよね?」と確認のために尋ねると、部長らは何も答えられませんでした。私たちは答えを待ちました。しばらくして「・・・条件によります」と答えました。いやいや、条件が「被ばくしてから」になっているのです。
そんな計画自体がまずおかしいのですが、その計画に則ったとしても、ヨウ素剤が手元になければタイミングとして間に合わないのです。市は、避難計画で放射能被ばくを避けられるのか、住民に対して整合性を持った説明をする責任があります。

 

<私たちから、あらためて求めたこと>
①原発による放射能被ばくの危険について、住民にはあまりにも知らされていない。知らなければ、ヨウ素剤を受け取りにこようがない。地区ごとに小さな規模での説明会を行うべき。
②原発事故の想定を市として行うべきだ。自称「危機管理のプロ」、山口知事も「想定外を逃げ口上にするな」と言ったではないか。想定がなければヨウ素剤配布計画など対策の立てようがない。
③「周知徹底する」とよく言うが、その中身が問題。国から降りてきた情報そのままでなく、市民の命の安全を守る立場からの情報収集と周知徹底こそ必要。
④原発50キロ圏の丹波篠山市では、医師や市民をいれた検討委員会をつくり議論を重ね、「とっとと逃げる」を基本にしたうえで、ヨウ素剤の全戸事前配布を実施している。3歳未満児のゼリー剤についても配布説明会時に託児所を設置するなど工夫をして、受領率64.5%にまでなっている。ひたちなか市や篠山市などの先進事例を見習うべきだ。
⑤訓練時の「防災教育」の場で、市は「福島では健康被害はなかった」という話をした。あなたたちは、福島の人達がどれだけの苦しみを負っているのか確認して、責任持って話しているのか。現実を見るべきだ。

 

原発30キロ圏自治体はもちろんのこと、30キロ圏外の自治体に対しても、安定ヨウ素剤の全住民への事前配布を、私たち自身が引き続き粘り強く働きかけていくしかありません。
そして、原発と放射能の危険性を住民に知らせる行動を続けていきましょう。

 

◆要請書と要請行動報告はコチラ→
https://saga-genkai.jimdo.com/2019/11/29/a/

ダウンロード
20191225唐津市回答書ヨウ素剤.pdf
PDFファイル 370.0 KB

◆報道