【玄海「テロ対処施設」知事事前了解に抗議!】

本日8月9日、九州電力から出されていた玄海原発3・4号機の特定重大事故等対処施設(特重=テロ対処施設)の事前了解願に対して、山口祥義・佐賀県知事が「了解」しました。

今朝の新聞報道で今日「事前了解」するということを知り、急遽、午前10時に県庁へ駆けつけ、緊急要請書を提出しました。
原子炉格納容器を頑丈にする工事はしていないこと、審査資料は「白抜き」だらけで安全性を確認することができないこと、設置が5年間猶予されていること、県議会をはじめ県民への説明・議論もなく、市民の不安にまったく答えていないことなどから、事前了解しないことを求めました。

 

私たちは佐賀県庁に9時50分到着。
そこから原子力安全対策課に「今朝の報道で驚いている。緊急要請書を出したい。九電と会う前にどうしても受け取ってほしい」と電話。
「たてこんでいるので時間がない。今すぐなら受け取る」ということで、1階ロビーに出てきた担当者2人に、13団体連名の要請書を読み上げの上、渡しました。担当者は「上司に伝える」とだけ言って、急ぎ、戻っていきました。
小林万里子副知事が九電の豊嶋直幸取締役常務執行役員に計画を了解するとした文書を手渡しす“セレモニー”は10時半に始まり、たった9分で終了しました。
私たちは県庁前で横断幕を出して抗議行動を続けました。最初は2人だけでしたが、最後5人が集まりました。

「8月9日」という長崎原爆犠牲者慰霊の日に、突然、放射能の危険を持つ施設についての「事前了解」セレモニーを行ったことに、怒りを禁じえません。

 

「テロ対策施設」で放射能漏れ事故は止められません。
最大のテロ対策は原発の稼働を止めることです!

 

◆抗議・要請はコチラへ→
九州電力   092-761-3031
佐賀県庁   0952-24-2111


【緊急要請書】

「テロ対策施設」事前了解しないでください

最大のテロ対策は原発の稼働を止めること!

2019年8月9日

佐賀県知事 山口祥義 様

 

本日、玄海原発3・4号機の特定重大事故等対処施設(特重施設)について九電から出された事前了解願について知事が回答すると報道があった。

 

●「テロ対策」と言いつつ、大型航空機の衝突の想定はせず、原子炉格納容器や使用済み核燃料プール建屋を頑丈にする工事はしていない。核燃料が溶融し、放射能漏れ事故を防ぐことはできない。
●特重施設は「テロ」だけでなく、大規模自然災害への対処施設でもあるのに、審査資料は「テロ」を理由に「白抜き」ばかりで、安全性を確認することができない。
●設置が5年間猶予(2022年まで)されているが、テロや自然災害はいつ起きるか分からない。
●「佐賀県原子力専門部会」での審議は1回だけ、本質的な議論もなく終わった。佐賀県議会では原子力安全対策特別委員会での議論さえなかった。県は市民の不安に答えていない。

 

私たちは以上の理由から、県民の安全・安心を守る立場にある知事が事前了解しないことを求める。
最大のテロ対策は、原発の稼働を一刻も早く止め、廃炉とすることである。

 

(提出団体)プルサーマルと佐賀県の100年を考える会/玄海原発反対からつ事務所

原発を考える鳥栖の会/今を生きる会/原発知っちょる会/風ふくおかの会
戦争と原発のない社会をめざす福岡市民の会/たんぽぽとりで
東区から玄海原発の廃炉を考える会/福岡で福島を考える会/あしたの命を考える会
怒髪天を衝く会/玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会

ダウンロード
20190809テロ事前了解緊急知事要請●.pdf
PDFファイル 149.2 KB

◆報道