【犠牲の上にしか成り立たない原発はいらない~九電へ再稼働中止要請】

4月の玄海3号機再稼働強行に続き、4号機の再稼働も目前に迫る中、九州電力本店に対して再稼働中止を求める要請と交渉を行ってきました。
私たちは4号機一次冷却材ポンプ事故について5月9日に抗議・質問書を提出していましたが、その説明・回答の場としてやっと設定されたものです。
冒頭、「犠牲の上にしか成り立たない原発はいらない」と、再稼働の中止を求める要請書を読み上げ、九電に渡しました。

●4号機ポンプ事故:「エアコンが効いてなかったから」!?

私たちは「水温がわずか3度上がったために満水にしていた水の体積が膨張し、シール部が壊れた」と九電は説明するが、その程度で壊れるのはそもそも欠陥品ではないか?と質しました。
九電は「今回はたまたま満水時にエアコンの空調が効いていなかったので、水温が上がってしまった」と回答。あまりにお粗末な理由に、私たちはびっくりしました。
「再稼働にあたって万全を期すため」に(空気を抜くために)満水状態にしたのに、今後はそうしないといいます。今までのやり方はすべて間違っていたのでしょうか。たまたま大きな事故に至らなかっただけではないでしょうか。
原因は特定できておらず、「満水状態にしない」というのは対処療法に過ぎないのです。

私たちは「3号機蒸気漏れ事故の時、『二次系だから深刻ではない』という扱いだった。今回は放射性物質を含む一次系であり、放射能が格納容器の外に漏れ出てくる事故に進展したかもしれない。そういう認識はないのか」と言うと、九電担当者らは顔を見合わせて笑いながら
「回収ドレーンの中で回収して、系統外には漏れ出さないように対策をしているので、漏れるということはありません」と言い切りました。
「そういう姿勢を、“安全神話”というんです!」と指摘しました。

 

●「核のごみとは何のこと?・・・それはNUMOが...」
また、核のごみは何年管理しなければならないのかを質すと、
九電はまず「核のごみというのは、何のことですか?」とはぐらかしたうえで、
「最終処分はNUMOが主体となって意見交換しているが、何万年か人間の環境から隔離する。それは、NUMOが…国が…」と、排出当事者としての責任を全く感じていない回答に終始しました。
「最終処分の確実な技術は確立しているのか」との質問に、九電は
「何をもって確立というのかがわからないが、今、検討中」などと答えました。

前回交渉から聞いている「使用済みMOX燃料は何年敷地におくことになるのか?」には、資料をめくるしぐさを見せながらも、結局今回も答えませんでした。
処理方法も決まらないままに、再稼働させてさらに核のごみを増やし続けることは、無責任極まりありません。

 


事故や異常などが続発したにもかかわらず、警告として受け止めず、安全神話に浸かったまま、住民の不安に真摯に向き合わない、無責任な九電の姿勢が今日も露わになりました。

玄海4号機の再稼働が6月16日といわれています。
なんとしても止めるためにできることをやり続けていきましょう。
犠牲の上にしか成り立たない原発はいりません。

 

★玄海原発4号機再稼働抗議行動
 6月16日(土)9時~玄海原発ゲート前

 

 

(蒸気漏れ事故・ポンプ事故についての行動報告)

◆3号機蒸気漏れ事故特集

https://saga-genkai.jimdo.com/玄海3号機-蒸気漏れ事故特集/
◆5月9日、4号機ポンプ事故九電抗議
https://saga-genkai.jimdo.com/2018/05/09/a/

 

(参考)守田敏也さんブログ
◆明日に向けて(1530)玄海原発4号機一次冷却水ポンプ故障 上
https://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/6fe79804467eff8474e62cb8c9e9ff3c
◆明日に向けて(1531)玄海原発4号機一次冷却水ポンプ故障 下
https://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/64ae2a47293624f6f5959177a8567782


要請・質問書

犠牲の上にしか成り立たない原発はいらない
玄海原発3・4号機再稼働中止を求める

2018年6月11日

(株)九州電力 代表取締役社長 瓜生道明 様

 

玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会/プルサーマルと佐賀県の100年を考える会
玄海原発反対からつ事務所/原発を考える鳥栖の会/今を生きる会/原発知っちょる会
風ふくおかの会/戦争と原発のない社会をめざす福岡市民の会/たんぽぽとりで
東区から玄海原発の廃炉を考える会/福岡で福島を考える会/あしたの命を考える会/怒髪天を衝く会

 

九州電力は、蒸気漏れ事故を起こした玄海原発3号機に続き、一次系冷却材ポンプ事故を起こした4号機を今月16日にも再稼働しようとしている。
事故が相次いだにもかかわらず、未来からの警告と受け止めず、住民の不安を無視し、“安全神話”の世界にいる九電に対して、私たちの不安と怒りは増大するばかりである。
原発がひとたび大事故を起せば、放射能により私たちの暮らしは足元からすべて奪われ、被ばくを一方的に強いられる。九州電力という一企業の起こす事故のために、私たちは被ばくしたくない。
原発は動かせば膨大な量の核のごみをまた増やすことになる。これ以上、未来の世代に押し付けるのは許されない。
いまなお収束せず、「原子力緊急事態宣言」発令中である東京電力福島第一原発事故の甚大な犠牲は計り知れない。玄海原発3・4号機の再稼働を中止し、原子力から撤退することを求める。

 

【 要請事項 】
玄海原発3・4号機再稼働を中止すること。

 

【 質問事項 】
(1)4号機一次冷却材ポンプ事故について
①5月15日付の九電報告書によれば、ラインを流れる水の温度が25度から28度にわずか3度上がったために体積が膨張し、シール部が壊れたという。そもそも欠陥品ではないか。ラインを流れる水温は何度から何度の間を変化するのか。
②「再稼働にあたって万全を期すため」に満水状態にしたのに、それが異常の理由とされ、今後の対策として「満水保管」としないという。今まで、満水状態にしていたのは間違っていたということか。
③2016年7月に伊方原発3号機でも一次冷却材ポンプで同じように水漏れ事故が起きたが、その原因と対策は検討したのか。その時は「満水」ではなかったのか。
④玄海3号機は同じ部品を使っているのに、なぜ点検も交換もせず、動かし続けているのか。

 

(2)玄海原子力総合事務所について
九電は7月に50人体制で「玄海原子力総合事務所」を発足させる。使用済み燃料対策も含めた「コミュニケーション活動のコントロールタワー。対話を重ね、疑問や不安を取り除いてほしい」(5月29日瓜生社長記者会見)という。総合事務所の目的と具体的な活動内容を明らかにされたい。
川内原子力総合事務所の体制や活動内容を教えてほしい。

 

(3)核のごみについて
再稼働したら、核のごみが増える。使用済み燃料プールはあと何年でいっぱいになるのか。その後はどうするつもりか。
核のごみは何年管理しなければならないのか。その時まで九州電力は存在しているのか。その間のスケジュールを教えてほしい。


◆九電から未回答の事項
(1)3号機配管穴あき蒸気漏れ事故
①当該管の穴の部分の内側のファイバースコープ写真の公開
4月12日、九電は「撮っていると思う」と発言した後、「私らが現場に行く時にはおそらくそういう時は撮っていると思ってございますけれども、こればかりは私は現場にいないので分かりません。お知らせができるものがあればそれはお知らせさせていただく」と発言。
②蒸気漏れ時の「警報」が出される量の基準
「警報が出る量を示してほしい」と求めると、九電は「それは...出せるかどうかは確認が必要です」と発言。
③商業機密として「白抜き」にされた脱気器給水量の公開
4月2日付の九電資料では脱気器の仕様について給水量の欄が商業機密として白抜きされていた。ところが4月13日の佐賀県による専門家意見聴取会と同17日付九電報告書では給水量の欄自体がなくなっていた。なぜ情報を隠すのか。
④原子炉を止めないままの運転について
「制御棒を何本かだけ挿入した状態から、またフルパワーにもっていった経験が九電にあるのか」と質問したのに対して、九電は「確認しないと分からない。確認させていただく。別途あらためて」と発言。

(2)3月1日交渉時の未回答事項
⑤「破局的噴火は起こらない」とする根拠となる資料を示すこと
⑥ディーゼル発電機に火山灰対策として新たに取り付けたフィルターの写真の公開
⑦使用済みMOX燃料は何年間敷地に置くのか。
⑧資機材置き場として造成中の12haの土地の目的について「重大事故時の資機材の受け入れ」というが、具体的には「まだ分かりません」というばかり。目的や詳細な計画を示すこと。

(3)「安全神話」リーフレット問題 (3月19日、佐賀支社に提出)
⑨安全神話リーフレットに関する質問

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20180611九電要請質問●.pdf
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◆報道