【玄海4号機一次系ポンプ事故:九電抗議報告 警告を重く受け止めよ!】

5月2日に発生した玄海原発4号機一次系冷却材ポンプ事故について、本日5月9日、九州電力本店に抗議の申し入れを行い、「事故原因を詳しく説明すること」「警告を重く受け止め、再稼働を中止すること」を求めました。

今回は放射性物質を含む一次系で、交換したばかりの部品で不具合が出たという深刻な事故です。技術者からは「原発のアキレス腱」だと言われる、複雑な仕組みをした一次系ポンプ。部品を変えただけでは済まされない構造的な問題をはらんでいる可能性があります。

にもかかわらず、報道も第一報以降、ほとんどなされていません。市民が動くしかないのです!

九電の公表した資料は1週間経っても(5月9日現在)これ一枚だけ!
九電の公表した資料は1週間経っても(5月9日現在)これ一枚だけ!

 交渉の冒頭、前回に続き九電から「撮影を冒頭のみ」とする高圧的で一方的な通告があったので、私たちは納得できないと、再検討を要求しました。3.11前に逆戻りの非民主的な制約的を許すことはできません。

抗議文提出後、実質15分程度しか時間がなく、質問途中で打ち切られるなど、事故を起こしたにもかかわらず真摯に説明しようとする姿勢がまったく感じられない九電でした。

わずかな質疑の中で、放射性物質を含まない純水が流れている箇所に放射性物質を帯びた一次冷却水が流れ出た(その結果、通常の流出量が1時間あたり30リットルのところ、70リットルになった)ということが分かりました。担当者は「タンクに戻って外には出ないので問題ない」と言いましたが、大いに疑問です。

また、「再稼働強行した3号機も同じ部品を使っている。止めて点検すべきではないか?」の質問に「異常が起きていないから問題ない」と言いました。「安全神話」そのものの姿勢に、不信感は募るばかりです。

5月中に時間をとって回答する場を約束させました。

 

取り返しのつかない事故を起こしてはなりません。

再稼働をなんとしても中止させましょう!

明日10日には、同意した責任のある佐賀県知事への要請を行います。

 

■玄海原発4号機一次系冷却材ポンプ事故

佐賀県知事へ再稼働同意撤回の申し入れ

5月10日(木)13:30~

佐賀県庁新館11階1号会議室

      (13:00 1階ロビー集合)

 

◆九電や佐賀県への抗議・要請をぜひ!

九州電力本店エネルギー広報課:092-726-1585

佐賀県原子力安全対策課:0952-25-7081

 

 


 抗議・要請書 

玄海3号機蒸気漏れ事故に続く 4号機一次系冷却材ポンプ事故

私たちの不安と不信は募るばかり

再稼働中止を求める

201859

()九州電力 代表取締役社長 瓜生道明 様

 玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会/プルサーマルと佐賀県の100年を考える会

玄海原発反対からつ事務所/原発を考える鳥栖の会/今を生きる会/原発知っちょる会

風ふくおかの会/戦争と原発のない社会をめざす福岡市民の会/たんぽぽとりで

東区から玄海原発の廃炉を考える会/福岡で福島を考える会/あしたの命を考える会

 

52日、再稼働へ向け試運転中の玄海原発4号機で、放射性物質を含む一次系冷却水を循環させるポンプ2台で、流入防止用の水の流量が通常の2倍にも増える異常が見つかったと、53日夜に報道があった。

1か月前の330日には再稼働直後の3号機で蒸気漏れ事故を起こしたにもかかわらず、原子炉を止めず、配管の総点検もしないで417日に発電再開を強行した直後の今回の事故に、私たちの不安と怒りは増大するばかりだ。

九州電力に対して強く抗議するとともに34号機の再稼働中止を求める。

 

今回異常が発生した2台のポンプの「シール部」は今年1~3月に新品に換えたばかりだったというが、なぜ事故は起きたのか。点検で見落としがあったのではないか。部品交換だけで済まされるのか。残りの2台は分解点検しないのか。同じ部品を使っている3号機も運転を止めて点検しなおすべきではないのか。構造的欠陥があるのではないか。

4号機は20111225日以来64か月停止しているが、長期停止の影響はないのか。

ポンプが破損し、冷却材喪失、放射能放出につながる事故に発展していた可能性はなかったのか。

九電は事故についてこれまでに公開したのは概略図1枚だけであり、どのような事故であったのかほとんど分からない。シール水の流出量のデータや事故原因について明らかにし、住民に丁寧に説明する責任がある。

 

自治体・住民への通報連絡体制も問題だ。216時に「異常」が発生したが、自治体への最初の通報は、「再稼働工程に影響する可能性が出てきた」翌311時だった。異常発生から19時間も経ってからの連絡だった。

佐賀県の副島副知事は蒸気漏れ事故の際に「空振りでも結構なので、日頃と違う状況がある段階で本県に連絡を」と九電・山元取締役に要請した。九電は今回「今までなら分解点検が決まった段階(31310分)で連絡するので、早く対応した」という。しかし、事故進展が早ければ、報告すべき案件か判断している間に遅れるということがありうる。「異常発生」後ただちに通報しなければ、住民は放射能から逃れることが困難になりかねない。

 

同様の事故は全国の原発で相次いできた。玄海原発1号機では19991月に通常運転中に同様の事故が起きて、原子炉を停止した。最近では20167月に再稼働に向け調整運転中だった四国電力伊方原発3号機で同様の事故が起きた。

異常のあった一次冷却材ポンプのシール部は、圧力に耐えている部品同士が相対的に移動しあっており、内部から液体が漏れるのを防ぐのは至難だと言われている。元東芝の技術者・小倉志郎さんは伊方の事故後、「一次系冷却材ポンプのシール部は、原発のアキレス腱だ。恐ろしいのはこの構造的欠陥、ポンプの軸受け部のシール技術の未確立から繰り返されてきた水漏れ故障事故が、冷却材喪失事故に直結する可能性があること」だと指摘している。

ひとたび放射能を放出するような大事故になれば、私たちの大地や自然、水や食べ物がすべて汚染され、取返しのつかないことになる。

今回の事故を警告として重く受け止め、大事故が起きる前に再稼働を中止すべきである。

  

【 要請事項 】 

(1)玄海原発34号機の再稼働を中止すること

(2)事故の原因や影響について、自治体と住民に詳しく説明する場を設けること

 

 後日、上述の疑問や本要請に対する回答の場を求める 

 

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20180509九電ポンプ抗議●.pdf
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■報道

◆毎日新聞

◆西日本新聞