【離島への安定ヨウ素剤事前配布、唐津市長へ要請】

原発5キロ圏も含み市内一円が30キロ圏に入る唐津市に対して、離島住民などへの安定ヨウ素剤事前配布を求める要請行動を行ってきました。
唐津市は7つの離島を抱えていますが、ヨウ素剤は各診療所の備蓄しているだけ。市職員はどの島にも常駐していません。医師が2週間に1回しか来ない島もあります。
これではいざ原発事故が起きた時に、放射能の到達前に住民がヨウ素剤を手にして服用できる保障がまったくありません。
唐津市長は玄海原発再稼働について近日中に「意思表明」をすると言われていますが、住民の命を守るための最低限の備えもしない中での再稼働など許されるわけがありません。
長崎県松浦市鷹島は5キロ圏外ですが、市として県に要望し、県が国に予防し、安定ヨウ素剤の事前配布を実現させています。同じようにして、唐津市が佐賀県や国に要請すればいいのです。

こうしたことから、判断の前に離島などへの安定ヨウ素剤の事前配布をすることを求めて、今日7日、峰達郎・唐津市長に要請しました。
緊急要請のため昨日17時過ぎに時間が確定し、今日午前の申し入れとなったため、危機管理防災課長が受け取っただけとなりましたが、質問と要請への早急な回答を求めました。
唐津市議会議長宛にも同じ要請を行いました。
3月31日の政府交渉で得られた確認点を最大限活用させていただきました。全国のみなさん、ありがとうございます。

また、11日から13日に臨時佐賀県議会が開かれるのを前に、10日にも山口祥義佐賀県知事と中倉政義議長に対しても同じ趣旨で要請を行うこととしました。命を守るための要請を引き続きどんどん出していきたいと思います

◆再稼働判断前に離島への安定ヨウ素剤事前配布を求める知事・議長要請行動
4月10日(月)13時 佐賀県庁1階ロビー集合
<知事への要請>13時30分 佐賀県庁新行政棟11階1号会議室
<議長への要請>14時30分 県議会棟


要請・質問書   

避難計画に実効性もないまま 再稼働は許されない 

再稼働判断前に離島等に安定ヨウ素剤の事前配布を求めます

 

2017年47 

唐津市長 峰達郎 様 

唐津市議会議長 田中秀和 様 

玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会 

プルサーマルと佐賀県の100年を考える会 

玄海原発反対からつ事務所 

 

国は原子力災害対策指針に基づいて、PAZ圏(5キロ圏)の住民に対しては、避難に際して服用が適時かつ円滑に行うことができるよう安定ヨウ素剤を事前に配布することとしています。PAZ外で唐津市には7つの離島があります。 

私たちは、去る3月26日馬渡島(玄海原発から約9Km)を訪問しました。島民の方に話を聞きました。「島から唐津港までの避難は、定期船でピストン輸送と聞いているが、事故が本当に起きたらみな自分の船で逃げる。しかし、港に船をつなぎとめる"もやい"が足りないから無理です」「ふだんは長崎方面に仕事(漁)でいないことが多いから、直ぐ逃げたくても船がない。避難訓練したところで、島を出ることができるかどうかが一番の問題」「原発など要らん。でもこの不安の気持ちをどこに言うてよかかわからん」と嘆きに見えました。島の世話人の方も、ヨウ素剤を診療所に備蓄されていることは知りませんでした。 

玄海原発で万一事故が起きたら、島の診療所の医師が配布するとなっていますが、常時医師がいる島ばかりではありません。島に唐津市の職員もいないと聞きました。また、山の上から降りて来なければ一時避難施設には辿り着けません。 

私たちは3月31日、ヨウ素剤の事で政府交渉をしました。政府の回答は、「離島や災害等で孤立する可能性のある地域での事前配布については、自治体が必要性を判断すれば事前配布をしてもいい」と、自治体からの要請があれば基本的に認めると回答しました。玄海原発から30km圏内の鷹島(長崎県)は、避難の際に原発に近づくことになるため、長崎県から要望があり、島民に事前配布しています。松浦市は自治体として、住民の命に係わることだけに当然のことを実行しているということでした。 

数多ある核種のうち唯一、放射性ヨウ素だけは安定ヨウ素剤を服用することで体内への取り込みを阻止し、甲状腺を守ることができます。これら最低限住民の身を守るための安定ヨウ素剤についてなんの準備もなく、再稼働を進めることは許されません。 

 

 以下、質問と要請をいたします。 

 

 

【 質問事項 】 

 

3月31日の安定ヨウ素剤の事前配布求める政府交渉では、以下の点を確認しました[別紙資料参照]。 

 

①離島や自然災害で孤立する可能性のある地域では、住民に安定ヨウ素剤を事前配布することを基本的に認めています。規制庁と内閣府は、佐賀県からは要請がなく、長崎県からは要請があったため鷹島で事前配布を実施していると述べています。 

質問1 なぜ、唐津市は要望しないのです 

 

②幼稚園や保育所等での事前備蓄、幼稚園等に通っていない子どもたちへの事前配布について、規制庁と内閣府は基本的に認めています。 

質問2 唐津市はなぜ子どもたちへの事前配布を実施しないのですか。 

 

これら最低限住民の身を守るための安定ヨウ素剤についてなんの準備もなく、再稼働を進めることは許されません。 

 

 

【 要請事項 】 

 

玄海原発の再稼働を認めるかどうかを判断する前に、 

1.全ての離島、自然災害で孤立する恐れのある地域で、住民に対して安定ヨウ素剤を事前配布すること。 

2.少なくとも30キロ圏内の学校・幼稚園・保育所、病院、福祉施設等の要援護者施設に安定ヨウ素剤を配備すること。 

3.幼稚園等に通っていない子どもたちに、ゼリー剤を含めて安定ヨウ素剤を事前配布すること 

 

 

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2017年4月7日 唐津市長宛 ヨウ素剤事前配布を求める要請
20170407ヨウ素剤唐津市長要請●.pdf
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■関連資料

3月31日 安定ヨウ素剤の事前配布を求める政府交渉での確認点 
 
 3月31日、参議院議員会館にて、安定ヨウ素剤の事前配布を求める院内集会と政府交渉を行いました。以下に、佐賀県に関係の深い問題について、交渉での確認点を紹介します。 
 
 ○交渉主催:鹿児島・佐賀・鳥取・福井・京都・兵庫・大阪・首都圏の市民団体 
 ○国側の出席者: 
内閣府政策統括官(原子力防災担当)付参事官(総括担当)付参事官補佐 林田浩一氏 
原子力規制委員会原子力規制庁放射線防護グルーブ 原子力災害対策・核物質防護課 
樋口英俊氏 防災専門職、外1名 
 
1.離島や災害等で孤立する可能性のある地域での事前配布について 
(1)離島や避難が困難な地域では「自治体が必要性を判断すれば事前配布をしてもいい」。 
規制庁は、自治体が必要性を判断すれば基本的に認めると回答。 
 
(2)このような地域に自治体が事前配布したい場合、 
「国は拒否する権限も、拒否の基準もない。協議します」(内閣府) 
 
(3)このような地域に事前配布を要望された場合 
「『証拠』がないからと門前払いすることはない」(内閣府) 
 
(4)佐賀県からは、離島等への事前配布の要望は来ていない。 
「佐賀県から離島も事前配布すべきだ、議論しましょうといったことは上がってきていない」(内閣府) 
 
(5)「まずは佐賀県から国に要望してもらわないと進まない」(内閣府) 
 
(6)玄海原発から30km圏内の鷹島(長崎県)は、避難の際に原発に近づくことになるため、長崎県から要望があり、島民に事前配布している。(内閣府) 
 
2.学校・幼稚園等の避難弱者の施設での備蓄について 
(1)規制庁のガイドライン※1で学校・幼稚園等の要援護者施設への備蓄は「必要」「「必要性が高い」等と示していが、これらは「例示」としてあげたもの。 
(※1「安定ヨウ素剤の配布・服用に当たって」(原子力規制庁)) 
 
(2)幼稚園等を例示としてあげたのは「小さい子どもは放射線の感受性が高いから」(規制庁) 
 
(3)学校や幼稚園での備蓄は、早く配るためには必要。 
「当然できるだけ早く配ろうということであれば、そこ(幼稚園等)に置いておくということが一番の結論ではないかと考えますので、そのように自治体に説明はしていきたい」(内閣府) 
 
(4)幼稚園・保育所等に通っていない子どもたちへの事前配布は、自治体が必要と判断すれば事前配布していい。 
「はい。してはいけないと言っている訳ではなく、調整してやっていただければと思います」(規制庁) 
 
2017年4月7日
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2017年4月7日作成 3月31日 安定ヨウ素剤の事前配布を求める政府交渉での確認点
20170407ヨウ素剤政府交渉確認点佐賀●.pdf
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◆佐賀新聞