【「安全専門部会」最終回、あっさり終了。安全性への疑問や警告を無視するな!】

※写真=工藤和彦部会長(九州大学名誉教授)。「経済性とのかねあいもどこかで考え、安全上のリスクを含むものでも使う必要がある」(2012年3月14日朝日新聞)というスタンスの原子力工学の“専門家”。
※写真=工藤和彦部会長(九州大学名誉教授)。「経済性とのかねあいもどこかで考え、安全上のリスクを含むものでも使う必要がある」(2012年3月14日朝日新聞)というスタンスの原子力工学の“専門家”。


3月18日、佐賀県原子力安全専門部会の第6回会合が開かれ、傍聴してきました。
前回会合で委員らが「助言」した上で県として国に質問した18項目への回答が示され、委員がそれに対してコメントを述べて、あっさり終わってしまいました。
「まだ検討することたくさんあるのではないですか」
「昨日やっと(慎重な立場の)専門家の意見書がHPに公開されたが、それは議論しないんですか」
との傍聴席からの指摘に
部会長は「それは県の方で対応していただきたい」と切り捨てました。
あとは工藤和彦部会長が、今日提示された報告書案をとりまとめて、役割終了だそうです。
終了後の囲み取材で工藤氏は「これで県民にも安全だと分かって貰えると思う」と話してたようです。

しかし、私達は、こんな“アリバイづくり”に理解も納得もまったくできません!
住民説明会や広く意見を聴く委員会などでたくさん出された意見や疑問に、九電と国はきちんと答えていません。
市民や専門家らからは、福島原発事故の総括、基準地震動、重大事故対策の不備、避難計画、放射性物質による健康被害、生命倫理、決定プロセスなど、重大な問題が指摘されてきたにもかかわらず、これらはほとんど議論されてきませんでした。
原発再稼働に反対・慎重な立場の専門家は部会委員にも就かせず、意見を「聴いてHPに載せた」だけですまそうとしているのです。
賛成・反対それぞれの立場の専門家を壇上にあげた公開討論の場を設け、じっくり議論し、県民に判断を仰ぐべきです。
専門部会を含め住民説明のあり方について、3月9日に知事に要請した24項目の要請事項の実施を引き続き求めます!

 

◆佐賀県の住民説明のあり方についての知事への24項目の要請行動
https://saga-genkai.jimdo.com/2017/03/09/a/

 

前日17日、東京電力福島第一原発事故で避難を強いられた住民が国と東電を訴えた裁判で、「津波を予見していた。対策とれば防げた」として断罪した上で賠償を命じる画期的な判決が下されました。
安全性の不備や安全に根幹にかかわる重大な問題が指摘されているにもかかわらず、それらの警告を無視して再稼働を強引に進める九州電力、国、そして佐賀県は同じ轍を踏むのでしょうか。

無責任なことはやめてください!

 

「住民説明会」5会場、「広く意見を聴く委員会」3回、安全専門部会5回(視察はのぞく)、佐賀県議会原子力特別委員会、玄海町議会特別委員会という、昨年末から続く一連の再稼働手続きすべてに私達は傍聴・参加し、この目で一部始終を見てきました。
県や町への要請も何度も行ってきました。
これらを踏まえて、ただちの次の行動に取り組みたいと思います。

 

※市民団体が推薦した原発に反対・慎重な立場の専門家の意見について佐賀県が意見聴取の上、意見書をHPにやっと公開しました。
現在、井野博満さん、上岡直見さん、豊島耕一さん、半田駿さん、山内知也さん、吉岡斉さんの意見がアップされています。さらに後藤政志さんらのものも近日アップされるはずです。
これをどんどん広めていきましょう!


「専門家の皆さまからのご意見について」
http://www.pref.saga.lg.jp/kiji00354096/index.html

※知事への24項目の要請行動/専門部会に関する要請事項抜粋
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(4)原子力安全専門部会に慎重・反対の立場の専門家を追加選任した上で、部会として県民への説明責任を果たすこと
・委員会が5回開かれた中で1回しか出席していない出光委員を解任すること。
・原発に慎重・反対の立場の専門家を追加選任すること。必要な参考人招致なども行うこと。
・そのうえで、テーマを「新規制基準の審査結果」と限定せず、説明会や広く意見を聴く委員会で出された意見・質問について、討議を深めること。
・意見聴取を行った専門家等の意見について速やかに公開し、指摘に対する県としての姿勢を明らかにすること。住民説明会や「広く意見を聴く委員会」などでも説明の場を設けること。
・田中委員長は「放射線被ばくによる健康影響は一人も出ていない」と発言しています。一方で、福島県では小児甲状腺がんの子どもが疑いを含めて184人見つかっています。こうした県民の命と健康にかかわる問題について、医療関係者の様々な立場の意見を委員会や専門部会で聴取し、県は積極的にそれらの情報を開示すること。
・柏崎刈羽原発を抱える新潟県では東京電力福島第一原発事故の原因究明を進めている現行の技術委員会に加え、健康への影響を検証する健康委員会と避難計画の実効性を検証する避難委員会を近く新設し、これら3つの検証を統括する検証総括委員会も立ち上げる方針を示しています。佐賀県においても住民の健康や避難計画について検証する委員会や専門部会を立ち上げること。
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※前回第5回専門部会傍聴記
https://saga-genkai.jimdo.com/2017/02/11/b/