【速報】玄海プルサーマル控訴審、不当判決!

※写真1=「プルサーマル生かして 国滅ぶ」
※写真1=「プルサーマル生かして 国滅ぶ」

【速報】玄海プルサーマル控訴審、不当判決!

本日6月27日13時10分、福岡高等裁判所にて玄海原発3号機MOX燃料使用差止控訴審の判決が言い渡されました。
結果は--

 不当判決。


プルサーマルを生かして、国を滅ぼすのか!
3.11の犠牲や熊本地震の警告を無視した司法の責任放棄を絶対に許すことはできません。
今を生きる大人の責任として、原発のない安全な社会を実現するために、私たちは行動をさらに強めていきます。

 

◆当日のツイキャス配信の録画ライブです。ぜひご覧ください。
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6月27日、福岡高等裁判所501号法廷。13時10分、裁判官らが入廷。テレビカメラの冒頭撮影2分間の静寂の後、大工強裁判長が「判決を言い渡します」と小声で話しはじめました。
 
傍聴席から「聞えない!大きな声で!」。裁判長は一瞬たじろぎ、言い直してから続けました。
 
「控訴人らの訴えを棄却する」。
 
裁判官3人は昨年の佐賀地裁判決時と同様、あっという間に退廷していきました。
 
棄却理由は「被控訴人(九州電力)は国の安全基準規則を満たしているので主張立証を尽くしているが、控訴人(原告)が被控訴人の主張立証を揺るがす反論反証をしていない」というものでした。私たちは一審より「ウラン用の原子炉で核特性の異なるMOX燃料を用いることは設計違反であり、より危険な行為。発電を続ければ、MOX燃料と被覆管の間に隙間が生じる“ギャップ再開”が起き、熱がこもって燃料融解の恐れがある」と限られたデータの中から具体的に主張してきました。しかし、MOXに関する重要なデータの多くは「商業機密」を理由に“黒塗り”や“白抜き”で隠されたままでした。高裁はこの点をまったく明らかにさせないまま、「国が許可したから安全だ」と認定したのです。これでは、電力会社は国の「許可書」1枚を証拠として出せばいい、ということになりかねません。
 
記者会見で冠木克彦弁護団長は「原告に“反論反証せよ”と立証責任をおしつける、非常に悪い判決だ」と酷評しました。
 
石丸初美原告団長は「原発は単なる電力の問題ではなく命の問題。司法は福島原発事故から何も学ばずに、国家権力に追随した」と怒りを表明した上で、「プルサーマルで重大事故が起きれば国も滅ぼしかねない。これからもプルサーマルの問題点を暴き、核燃料サイクルのゆがめられた真実を市民の手で明らかにしていく。今を生きる大人の責任として、どんなに長い時間が掛かろうとも決して諦めず、原発のない安全な社会を実現するために闘い抜いていく」と原告団声明を発表しました。
 
報告集会・交流会では、酷すぎる不当判決に対して「落胆」どころか、権力と一体化している原発推進勢力に対する闘志にあふれていました。仲間の一人が「みなさん、とても元気なんですけど、私たち、負けたんですよね?」と言って、笑いあうほどでした。
 
いや、負けたのは、あの自信のなさそうな小声と挙動の裁判官たちだったのです!
 
判決翌日28日の株主総会で九州電力社長は今年度中に玄海原発を再稼働させたいと明言しました。再稼働が迫る中、30キロ圏に位置しながら「同意権」のない伊万里市長は6月市議会本会議にて「再稼働に同意する気持ちはない。トップというのはもう少し勉強すべき。規制委の判断も疑ってかかってもいい」と答弁。こうした首長の姿勢を市民がさらに後押しし、他の首長にも広げていきたいと思っています。
 
30キロ圏の福岡県糸島市では「原発事故時の避難経路説明会」が4地区で行われ、私たちも参加してきました。住民から「なぜここに九電が来てないのか」「なぜ避難しなければならないのか」「国策というけれど、何年かしたらおらんようになる。責任をとったためしがない。政治家も役人も!」等の質問が相次ぎ、市担当者はまともに答えられませんでした。糸島市内の保育園や福祉施設を訪問したり、地域の方と座談会を重ね、情報をお伝えする活動にも取り組んできましたが、一人一人に伝えていくことが、原発を止める大きな力になると確信しています。
 
MOX初提訴から6年を迎えます。引き続き裁判を軸にみなさんとともに行動していきます。

<原告団声明>

玄海原発3号機MOX燃料使用差止控訴審
再び不当判決、断じて許すことはできない
プルサーマル安全性に根拠無し 玄海を実験場にしてはならない!
2016年6月27日
玄海原発3号機MOX燃料使用差止訴訟原告団
団長 石丸初美


本日6月27日、福岡高等裁判所の大工強裁判長、小田幸生裁判官、府内覚裁判官は「玄海原発3号機MOX燃料使用差止請求控訴事件」において、控訴人の訴えを棄却する判決を下した。
原発が他の発電方法とは比べようのない危険性をもつことは、福島第1原発事故によって如実に示された。ウラン燃料を使用する目的だけで造られたその原発で、核特性の異なるMOX燃料を用いることは設計違反であり、より危険な行為である。実際、燃料棒の内圧は、ウラン燃料ではかろうじて限度内に納まるものの、MOX燃料では限度を超えてギャップ再開を引き起こすことを私たちは具体的に示してきた。しかしこのような主張が全く無視されたことは到底納得できず、この不当判決を断じて許すことはできない。

原発の安全性についての主張立証責任はあらゆるデータを握っている被控訴人にあることは、過去の判例が示す通り明らかである。故に、被控訴人が根拠や資料などを明らかにすべきであって、その主張及び証明が尽くされない場合は、九州電力の判断に不合理な点があると事実上推認される。ところが高裁は政府の許可が出ていることをもって、被告の立証責任を免除するという原判決の判断を踏襲した。また、福島第1原発事故を踏まえ、本件3号機の設計や運転のための規制が具体的にどう強化されてきたか、九州電力がこの要請にどう応えたかについても主張及び証明を尽くすべきであった。
高裁は、裁判資料のデータが“黒塗り”で隠されていたことに対して、商業機密という隠れ蓑を取り除き、裁判の中で開示させる責任があった。しかし、この点を明らかにさせないまま原判決を容認したことに対し、私たちは不信感を持たざるを得ない。

使用済MOX燃料については、超長期にわたるサイト内保管の国内外のトラブルや諸問題を重要視せず、その保管場所及び処分方法を明確にすべきこと、法規を順守する姿勢を司法が疎かにしたことが信じがたい。

去る4月14日および16日、熊本・九州を震度7の大地震が連続して襲った。短期間に何度も余震が起きるなど、これまでの「想定」を超える動き方をしている。人間には限界があり、私たちの経験をはるかに超える予測不能の災害は起こりうるのであり、もっと謙虚になるべきである。
福島原発事故は放射能をまきちらし、すべての命を傷つけ、ふるさとを奪った。5年経った今なお10万人もの人々がふるさとに帰れず、否応なしの苦しみを押し付けられている。玄海3号機プルサーマルで重大事故を起こせば、その被害は甚大なものとなり、佐賀、福岡、長崎のみならず日本中に及び、国をも滅ぼしかねない。その重大な責任はこの3人の裁判官にもあるということになる。
一回も循環することもなく、プルトニウムを僅かに減らすだけのために、玄海の地を再びプルサーマル実験場にさせてはならない。私たちは不当判決に怯むことなく、「根拠無きプルサーマルの安全性」を暴き、引き続き裁判闘争に全力を尽くし、核燃サイクルの歪められた事実を市民の力で明らかにしていく。

今を生きる大人の責任として、子どもたちに夢を持てるような社会と、安心して暮らせる地球を渡さねばならない。どんなに長い時間が掛かろうとも決して諦めず、「原発のない安全な社会」を実現するために闘い抜いていく決意である。


※写真2=報告集会後。みんなで、明日に向かって!

3=記者会見にて決意表明する石丸初美原告団長
4=「こんな悪い判決は初めてだ」と語る冠木克彦弁護団長
5=報告集会の最後、野中宏樹牧師と荒川謙一副団長のギター伴奏で「百年後の子どもたちに」「原発はもういらない」を合唱!
♪百年後の子どもたちに 僕らは胸を張れるだろうか。
 百年後の子どもたちに どんな世界を手渡せるだろうか。
 百年後の子どもたちを 僕は心から愛したい。
 百年後の子どもたちを 愛するために今立ち上がろう♪


■判決本文、判決要旨、判決骨子

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2016年6月27日 玄海MOX控訴審判決本文
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2016年6月27日 玄海MOX控訴審判決要旨
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2016年6月27日 玄海MOX控訴審判決骨子
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◆仲間からのメッセージ

判決直後、宮崎県の仲間、松原学さんが元気の出るメッセージを寄せてくれたので、紹介します。

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MOX裁判判決の日に                                      2016.06.27 松原 学

 永い時が流れ、今日、福岡高裁での判決が出ました。
 皆さんと共に、裁判所に行けずに申し訳ありません。

 今、この裁判を起こす時の事のことを思い出しています。
 その時、この裁判は永く続くだろうと直感しました。しかし、放射能が持つ、非人道性に気が付いた者の定めと覚悟しました。

 福岡市の天神にある九州電力の本社の建物を「反原発」の手作り提灯を作ってぐるっと皆さんと歩いたこともありましたね。
 あの時に、私たちが争っている九電は意外に小さいものだと感じました。

 そして、5年前の3月11日、その日は、私は佐賀地裁で原告陳述をしていました。もし、原発で事故が起こったら取り返しのつかない惨事になる。陳述が始まる前にたくさん詰めかけていた記者が陳述が終わるころには一人もいなくなっていました。何が起こったのだろう。テレビ画面には大津波が押し寄せる映像が映っていました。その後の事は、皆さんも記憶に残っている通りです。
 3.11から全国の原発を止めようと多くの方の声がわきおこりました。そんな中、5月に突然、菅総理大臣が静岡県にある浜岡原発の停止を要請し、浜岡原発は停止しました。この快挙に早速、総理にエールを送ろうとしていると知人から「あれはアメリカからの要請で止めたのだ」という真相を知らされました。
 私は、愕然としました。この国はいったい、だれの国なんだろうと。
 私たち市民は、今こそ、一人一人が歴史認識をきちんと持ち、物事に当たらなければならない時だと思います。

 明治の代から足尾鉱毒事件、50年前からの熊本の水俣病、それに続くたくさんの公害、それはすべて企業が起こした凶悪な犯罪です。ところが一貫して、国は企業に寄り添い、被害者である市民をないがしろにしているのです。今でもこの裁判の構図を見るとそのように見えてきます。
 国は市民を守るのではなく、国は企業の利益を守るのです。
 私たちは、そんな理不尽な国に生きているのです。この国の在り方、そのものを変えて行かなければならないのではないでしょうか。

 そんな状況でも、ここに集う原告団、弁護団、支える会、その他多くの方がこの国の在り方に疑問を持ち、より良く社会を作って行こうとつながっていることは私にとっては、大切な宝であり、おおきな希望でもあります。

 国や企業は、私たち市民の権利や財産をあらゆる手を使って奪い取ろうとしています。未来の子供たちの命まで。
 しかし、私たちには「希望」があります。誰にも奪うことのできない希望です。その希望、より良い社会を子供たちに残す希望を大切に守り、つないでいきましょう。

「がんばらない、げど、あきらめない」

 笑いあい、泣きあい、手を取り合って、共に希望をつないで生きましょう。
未来を生きる子供たちのためにも。

松原農園   松原 学 (宮崎県延岡市)

■報道

◆サガテレビ

【MOX燃料控訴審判決 訴え棄却】(2016/06/27 18:42)
https://youtu.be/SiKXwQUEGOU

九州電力玄海原発3号機で使われているMOX燃料の使用差し止めを市民団体が求めていた裁判の控訴審で、福岡高等裁判所は27日訴えを退ける判決を言い渡しました。この裁判は脱原発を掲げる市民団体が、玄海原発3号機で使われているMOX燃料は、放射性物質が外部に漏れる危険性があるなどとして、九州電力を相手取り使用の差し止めを求めていたものです。一審の佐賀地裁が今年3月に訴えを棄却したため、原告が控訴していました。

判決で福岡高裁は「MOX燃料や使用済み燃料の設計の安全性には欠ける点がなく、健康・環境被害の危険性も認めることはできない」などとして原告の訴えを全面的に退けました。判決を受け原告側は「一審をそのまま踏襲した非常に悪い判決」として上告するか検討する方針です。一方、九電側は「これまでの主張が認められた妥当な判決」とコメントしています。MOX燃料の使用の是非に関する高裁の判断は、全国で初めてです。



◆NHK

【MOX燃料裁判2審も認めず】(HPからすでに削除)

使用済み核燃料から取り出したプルトニウムとウランを混ぜた「MOX燃料」には安全性に問題があるとして、佐賀県などの住民が九州電力の玄海原子力発電所3号機で燃料の使用を認めないよう求めた裁判で、福岡高等裁判所は「重大な事故を招く危険性は認められない」として1審と同じく住民の訴えを退ける判決を言い渡しました。
 MOX燃料は、使用済み核燃料を再処理してプルトニウムを取り出し、ウランと混ぜたもので、平成21年、全国で初めて、佐賀県の九州電力・玄海原発3号機で使われました。
 玄海原発3号機は今は運転を停止していますが、佐賀県などの住民98人は、MOX燃料を使って再稼働すると燃料が壊れて事故が起きるおそれがあるなどとして、燃料の使用を認めないよう訴えていました。
 27日の2審の判決で、福岡高等裁判所の大工強裁判長は「MOX燃料の設計などに関する九州電力の安全確保対策は基準を満たしており、安全性に欠ける点はない。
 重大な事故を招く危険性は認められない」と指摘して1審と同じく訴えを退けました。
 MOX燃料を原発で使う「プルサーマル」は、全国の原発から出るプルトニウムを再利用するため国が進める核燃料サイクル政策の柱と位置づけられていて、九州電力は玄海原発3号機でMOX燃料を使うことを前提に再稼働に向けた原子力規制委員会の審査を受けています。
 判決を受けて原告団は福岡市で記者会見を開き、団長の石丸初美さんが、「主張が無視されたことは到底納得できず、この不当判決を断じて許すことはできない。玄海の地を再びプルサーマルの実験場にさせてはならず、どんなに時間がかかろうとも原発のない安全な社会を実現するために闘い抜いていく」とする声明文を読み上げました。

また、弁護団長を務める冠木克彦弁護士は、「国の審査基準に合格していればいいという1審判決をそのまま踏襲しており、非常に悪い判決だ」と述べ上告について検討していく考えを明らかにしました。
 判決について九州電力は、「安全性を確保しているという主張が認められた妥当な判決だ。今後も玄海原発の安全確保に万全を期していく」というコメントを出しました。



◆佐賀新聞

【玄海MOX訴訟、二審も棄却「安全性欠く点ない」福岡高裁】(2016年06月28日 09時02分)
http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10101/327603

 玄海原発3号機(東松浦郡玄海町)のプルサーマルに反対する佐賀県内外の市民98人が、九州電力にプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料の使用差し止めを求めた訴訟の控訴審判決で、福岡高裁は27日、請求を退けた一審の佐賀地裁判決を支持し、控訴を棄却した。
 大工強裁判長は判決理由で、原発の安全性について「専門的知見を反映させ、事故時の安全確保も踏まえた国の審査基準を満たせば、相当の根拠を示して立証を尽くしたことになる」と指摘した。その上で「MOX燃料は設計が基準に適合して安全性が欠ける点はない」と一審判決を追認する判断を示した。
 市民側の「設計手法が不相当などMOX燃料の安全が確認されたとはいえない」との主張に対し、「適切に解析、評価されていて、違法不当な点はない」として退けた。争点になっていた使用済み燃料の保管を巡っても「国の基準を満たして安全」とした。
 市民側は上告を検討する。訴訟の石丸初美原告団長は「熊本地震を含め、予測不能の災害は起こり得る。プルサーマルで重大事故が起きれば国も滅ぼしかねず、主張を無視した不当判決を許してはいけない」と述べた。九電は「安全性を確保しているとのこれまでの主張が裁判所に認められ、妥当な判決と考えている」とのコメントを出した。
 プルサーマルを巡っては今年、再稼働した高浜原発3、4号機(福井県)が原子力規制委員会の新基準下で初のプルサーマル発電になったが、3月の大津地裁による運転差し止めの仮処分決定で停止した。7月に再稼働を予定する伊方原発3号機(愛媛県)もプルサーマル発電を実施する計画になっている。


◆西日本新聞

【二審もMOX差し止め認めず 玄海原発訴訟、福岡高裁】

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/254735


◆毎日新聞

【玄海原発 MOX燃料使用差し止め 福岡高裁も認めず

 九州6県の市民団体メンバーら98人の控訴棄却】(
http://mainichi.jp/articles/20160627/k00/00e/040/175000c


◆朝日新聞

【玄海原発MOX燃料、使用差し止め控訴棄却 福岡高裁】(2016年6月27日20時55分)
http://www.asahi.com/articles/ASJ6W4SFRJ6WTIPE01W.html


◆読売新聞

【プルサーマル差し止め訴訟、原告側の控訴棄却】(2016年06月27日 20時32分)
http://www.yomiuri.co.jp/national/20160627-OYT1T50085.html


◆日本経済新聞

【玄海原発MOX訴訟 使用差し止め、二審も認めず】(2016/6/28付日本経済新聞 朝刊)
http://www.nikkei.com/article/DGKKASDG27HD4_27062016CR8000/