【12.7玄海MOX控訴審:九電「反論は何もない」!?】

12月7日、福岡高等裁判所にて玄海原発MOX裁判控訴審第2回口頭弁論が開かれました。
福岡、佐賀、長崎、大分、熊本、高知から仲間がたくさん駆けつけてくれました。

私達控訴人は準備書面の中で--
「MOX燃料とウラン燃料の挙動について、同じモデルを使うことの妥当性について被控訴人(九州電力)が主張立証責任を果たしていないこと」
「燃料棒内圧についての安全上の基準が守られずギャップ再開(燃料棒の熱が冷却水に伝わらず、溶融、メルトダウンに至る)が生じた場合、すなわち『住民の生命、身体、健康が現に侵害され、又は侵害される具体的危険があることが事実上推認される』場合において、被控訴人はその事実上の推認を覆し、具体的危険性が生じないことについての主張立証ができていないこと」を明快に主張しました。

また「九電が主張するように『ギャップ再開が起きても燃料溶融に至らない』とするならば、ギャップ再開が生じないように規制している現行の法規制自体が根拠のない規制だったことになる。法規制に根拠がないなら、『法規への適合性』をもって安全性に欠ける点がないことを証明したと主張すること自体が根拠を失っている。被控訴人はこの自己矛盾に気づかないのか」と指摘しました。
(準備書面をぜひお読みください)

九電は具体的な回答を問われているのに「これまでの主張のとおりで、新たに反論することはない。すみやかに結審することを求める」と主張するだけでした。住民の不安や疑問に何ら答えようとない九電の姿勢に、私達は怒り心頭でした。
科学的に難しい内容を含んだMOX裁判ですが、裁判官は丁寧に進行してくれているようでした。
次回期日が2月29日(月)14時からと決まりました。
原判決の誤りを正すべく、原告団・弁護団一丸となって法廷闘争を闘いぬいていきます。
多くのみなさんの注目が勝利を引き寄せますので、ぜひとも傍聴をお願いします。

11月20日の佐賀地裁からこの日の福岡高裁までの間、避難訓練見学に映画上映会、市町議会への陳情書まわりに12.2玄海戸別訪問...嵐のような日々でしたが、九電は玄海再稼働へ向けて全力を挙げていますので、一呼吸おいて、ただちに次の行動にとりかかりたいと思います。

★入廷直前に撮った集合写真。
私たちの仲間は、それぞれが気づいた時から、この写真のようにみんなが横一列に並んで進みます。
『みんな横一列で進む、誰が先頭でも後ろでもない』--石丸初美団長がいつも話している言葉です。
一緒に歩く仲間になってくださいね。


◆次回MOX控訴審期日
2月29日(月)福岡高等裁判所
12:30  門前アピール
13:20頃 入廷
14:00  開廷

◆佐賀地裁での裁判日程
2月5日(金)佐賀地方裁判所
10:30  行政訴訟第8回口頭弁論
11:00  全基差止第15回口頭弁論
11:30  3号機仮処分大18回審尋

4月22日(金)佐賀地方裁判所
14:00  玄海行政訴訟第9回口頭弁論
14:30  全基差止第16回口頭弁論
15:00  3号機仮処分大19回審

裁判書面

※過去分はコチラから

ダウンロード
MOX控訴審準備書面(2)
2015年11月30日(原告提出) 
MOX控訴審準備書面(1)20151130★.pdf
PDFファイル 590.3 KB