9月13日の公判速報です!

 9月13日は第11回玄海3号機MOX燃料差止裁判公判、第10回2・3号機再稼働差止仮処分審尋、第6回全基運転停止裁判公判が佐賀地裁でありました。

よく晴れて、とても暑い1日でした。裁判所前のアピール行動も短時間でしたが、汗ダラダラでした。

 

ぱっぱっとは進まない、具体的危険性を問う原発裁判。

MOXは裁判所による「争点整理」(非公開)が進んでいますが、去年から提起されていた、専門家を入れた学習の場、「弁論準備」の場の具体的な日程がやっと決まりました(11月、1月、3月)。

同じような場が裁判で設定されたのは、のちに原告勝訴となった「もんじゅ」裁判以来だそうです(その後、逆転敗訴)。

「科学論争はよく分からないのだから、よく分かるようにしてやらないと判決がかけないじゃないか」という裁判長の勇断だったといわれています。

弁護団からは「今回、もんじゅと同じような手続きになったこと自体は歓迎すべきだが、判決への期待と結びつけてはいけない」「これまでに九電側が『商業機密』として証拠資料から「白抜き」にしていたところを、そのような場でどう対処するのか、注目点だ」との話がありました。

気を引き締めて、世間の注目・関心を高めていくことに努力しなければと思いました。

 

 

 

 意見陳述は大石與賜子(よしこ)さん。これまで11回の公判の意見陳述の中で、最高齢の73歳です。プルサーマル反対運動当初から、石丸初美さん達にピタッと寄り添いながら、事務局、事務所のコツコツ活動を支えてこられた方です。

「敗戦数年前に生まれてひもじさの中で育ったわたしは、無謀な戦争のもたらす悲惨さを知るにつけ、人はどうして戦争など起こし、またそれを止める事が出来なかったのかと、親の世代に対して批判がましく思っていました。今の日本の状況はどうでしょうか。今わたしたちはどんな処に立ち、その行く末はどうなるでしょうか。・・・

人間は堕落してしまい、傲慢にも禁断の「核」を操ろうとして自らの首を締め付けていることに、もっと早く気付かねばならなかったのです。・・・

親の世代と今同じ立場にいる自分が、子どもたちに対して申し開きできない事を恥じます。

わたしはあの、3.11の一ヶ月前頃に病を得てから2年余、特に小さいお子さんを持たれている親御さんの心痛に思いを馳せるばかりでしたが、今幸にも体調は安定しています。残された時は僅かかもしれませんが、新たに与えられた時として「核」発電を阻止するために、用いさせていただきたいと願っています。」

法廷での声ははじめ緊張したご様子でしたが、だんだんと力のこもったお話をされました。

傍聴者一同は拍手厳禁のため、心の拍手を送りました。

 

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