佐賀市長会長に要望書提出

 7月29日、玄海原発裁判の会は、佐賀県市長会長の横尾俊彦・多久市長に要望書を提出しました(以下を参照)。

 古川・佐賀県知事が、九電の再稼働申請に関して、安全協定に明記されている事前了解さえいらないと責任放棄したことについて、市民の暮らしを守る最後の砦になるのは市町村であることから、市長会として「事前了解を含む安全協定の締結」「原発の安全と住民を守るための対策について十分な時間をかけて行政・議会・市民との間でオープンな勉強会・議論をしていただくこと」を要望しました。

 横尾会長は「詳しい資料をいただいてので、読ませてもらって検討したい」

 石丸代表「市長会としても、国任せにする意見を容認しないで、チェックしてほしい!」

要望書

2013729

佐賀県市長会長 横尾 俊彦 様

要 望 書

玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会 代表 石丸初美

プルサーマルと佐賀県の100年を考える会 共同世話人 野中宏樹

 

 

 3.11福島原発事故で、大気中に放出された放射性物質の量は、東京電力の推計によると1~3号機の炉内蓄積量の0.6%になるといわれています。ところが、福島第一原発所長だった吉田氏は、「チェルノブイリの10倍の規模の災害になるところだった」と言っています。佐賀大学名誉教授豊島氏は、そのことを地図に表わしています。まさに日本壊滅の図です(参考資料1)。福島原発13号機の出力に比べて、玄海14号機は1.7倍の規模です。玄海原発で事故が起これば、どれほど危険なものか推察できると思います。

 そこで要望します。

 

  • 事前了解が入った安全協定の締結を九電と結ぶようお願いします。
  • 「安全を確認するのは誰か」、「事故時の責任は、どこになるのか」根本問題ですから市長会で検討をお願いします。
  • 新潟県泉田知事が、規制委員会委員長に出した要請書(原発の安全対策と住民等の防護対策)について市長会で検討をお願いします。
  • 原子力市民委員会が出した緊急提言について市長会で検討をお願いします。

 

 以下説明です。

1、2について

 私たちは、去る12日佐賀県古川知事に、「県民のいのちを守るために玄海原発の再稼働を認めないで下さい」という要請書を提出しました。しかし翌日13日の新聞各社の報道では、県は、「安全対策については事前了解の対象にならない」と判断したといいます。県は設置変更許可申請に九電へ無条件の同意をしたということです。

 このことは、県自ら安全協定を無いものとする行為であります。また知事は、地方自治体の長として県民の生命・財産を守る義務があるにもかかわらず、安全確認の責任を放棄したことは、重大な問題だと思います。基礎自治体として九電と安全協を結び、市民の安全を守って下さい。

 「安全を確認するのは誰か」という問題が根本にあります。規制庁担当者は、「安全を確認する第一義的責任は電気事業者にあり規制基準を守ることで事足れりと考えてもらっては困る」といい、一方、安倍首相は、「規制委員会で安全確認した原発は再稼働する」としています。九電は、国の審査を通ったからと国に責任を投げます。現在でも責任の押し付け合いです。

 古川知事は、再稼働はしたいが責任を取りたくないから安全確認から逃げようとしています。知事は九電の「虜」です。福島原発事故で誰が責任を取ったでしょうか。

 東電が出す賠償は、国から原子力支援機構に交付国債が行き、支援機構から東電に資金がいきます。国と東電はお金を出していません。いずれ電気料金と税金となって私たちの負担となります。被害を引き起こした関係主体が責任を取らず、問題がこじれて長期化した問題に「水俣病」があります。福島原発事故の賠償問題と類似しています。関係主体は、これまでの公害事件の反省に立って対応すべきです。

 九州電力と私たちの交渉では、事故時の賠償に無過失、無限の責任を持つが、お金がないので支援機構に頼るので『安心』してほしいと回答しました。つまり賠償は、国民で出して下さいといっています。九電としては、倒産したくないから再稼働を急ぐのであって、安全や賠償などはどうでもよいという無責任な事業者です。基礎自治体が市民を守らなくで誰が守るのでしょうか。

市長会で市民が納得できるような検討をぜひともお願いします。

 

3について

 古川知事のように責任放棄する対応と全く逆に、新潟県泉田知事は、昨年1029日付で田中規制委員長宛に質問を出し、これに対して、規制庁からは、今年26日付で2枚のみの回答にならない回答を出しています。そこで泉田知事は422付で田中規制委員長に、質問を要請書にして提出しました。今回の新規制基準では、全部無視されています。要請書は、原発の安全性と住民等の避難について新潟県の委員会で検討されたもので、ハード面だけなくソフト面からも検討されています。原発の再稼働を考える上でどのような問題点があるか、福島原発事故を踏まえてよく検討されています。佐賀県がしないのであれば、市長会で検討をしていただくようお願いします。参考資料として添付します。

検は、http://www.pref.niigata.lg.jp/genshiryoku/1356756438835.htmlから出来ます。

 また、泉田知事と規制庁のやり取りで、規制庁がいかに酷い対応をしているか、422日要請書提出時の記録文が、http://www.iwanami.co.jp/kagaku/20130422.htmlに載っています。これを読めば規制委員会・規制庁が信用できるかどうか判断できると思います。

 

4について

 原子力市民委員会が出した619日付の緊急提言「原発再稼働を3年間凍結し、原子力災害を二度と起こさせない体系的政策を構築せよ」です。3項目の提言があり、第3の提言では、新規制基準の問題点が10項目に渡り提起されています。例えば、フィルター付きベントを付けると安全なように言われていますが、放射性希ガスは、フィルターを素通りするので除去できず、田中規制委員長の有効性確認は嘘だということです。福島原発事故では、放出された放射性物質の半分弱が希ガスであると東電は言っています。3.11以前は、放射性物質は出さないため避難計画は要なかったのですが、今回は放出する(ベントする)ために立地審査指針を改悪しています。

 この資料は、http://www.ccnejapan.com/2013-06-19_CCNE_01.pdfに掲載されています。

 

 原発の再稼働を巡る安全性の問題点は、多岐に渡ります。玄海原発で重大事故が起これば、日本だけでなく壊滅が待ち受けています。どうか 資料を読んでいただき、十分な時間を掛けて行政、議会と市民との間でオープンな勉強会・議論をしていただき、市民が安心し納得ができるようにしていただくよう切にお願いします。 

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要望書(佐賀県市長会長 横尾俊彦様)
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